国民健康保険を滞納してしまったときの疑問と対処法

病院

 

もしも、国民健康保険を滞納してしまったら…。

 

病院での診察の負担割合は? 差し押さえになってしまうまでの流れは? 時効は?

 

などなど、このサイトでは、国民健康保険を滞納してしまったときのさまざまな疑問と対処法をまとめています。

 

国民健康保険を滞納するとどうなるの? 滞納後の流れ

 

国民健康保険を滞納しても、たいしたことはないだろうと油断している人も少なくないようですが、それは大間違いです。

 

滞納にご注意くださいの文書

 

上記は「国民健康保険税納税通知書」に同封されている文書ですが、次のような内容の記載があります。

  • 滞納すると督促状を送付し、その日から10日を経過した日までに完納しないと、地方税法第728条により、本人の同意を得ることなく差し押さえなどの滞納処分を行う
  • 「医療機関での自己負担が10割になる場合がある

 

滞納すると、実際に督促状が届くことになります。そこには「差し押さえをしますよ」という文言が必ず記載されていますが、この段階は「支払を忘れてませんか」というお尋ねのようなもの。ここで、支払いをすれば、まず問題はありません。

 

しかし、そのまま支払いをせずに放置しておくと市役所などの人が動き出すことになります。最初は役所に来てくださいという話ですが、これを無視していると自宅への訪問となる可能性が高くなります。

 

玄関のドア

 

さらに、無視していたり、支払ができなかったりすると、いくつかの段階を経て、最終的には、本当に差し押さえなどの処理がされます。借金などのように簡易裁判所で債券確認の訴えを起こしてからということはならないのです。

 

差し押さえ執行日の通知ののち、銀行口座や給与が差し押さえられるのが多いケースで、「生活口座だからやめてくれ」というわけにはいきません。

 

ちなみに平成26年度の差し押さえの実績件数は、277,303件で943.1億円にものぼるそうです。現実に、かなりの数で差し押さえられていると思いませんか。

 

となると、気になるのは、いつ差し押さえられるのか。この実行されるまでの期間については、地方税法で、国民健康保険料の納付期限から30日経過と換算できます(納付期限後20日以内で督促状を発行し、10日経過しても納付されない場合、差し押さえ)。

 

カレンダー

 

差し押さえの判断は、各自治体の判断に任せられているため、実際に30日で差し押さえ、というケースは稀ですが、本来、国民健康保険は支払うべき税金。いざという時にも、国民健康保険に不具合があると、たいへん困りますので、家族や知人に助けを借りて、早めに支払うようにしてください。

 

とは言っても、「家族や知人に迷惑をかけるのはどうも…」という場合は、キャッシングを利用するのもひとつの方法です。これらを利用すれば、当面の生活費や光熱費など工面できるメリットもあります。

 

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これが国民健康保険を滞納した際の流れです。しかし、この流れはもう1種類あります。実はこちらの方が怖いのです。

 

滞納があると国民健康保険証の更新の際に「短期被保険者証」という特別の保険証が交付されます。有効期限が3か月程度と短く、更新期限がすぐ来るようになっています。要は、その間に全額払えというわけです。更新の際にいちいち支払の督促を受けるのですから、見えないプレッシャーになります

 

1年程度支払ができないまま更新が続くと、更新の際に「被保険者資格証明書」を交付されることになります。

 

先ほどの「短期被保険者証」は有効期限が短いだけですが、今度の証明書はお医者さんに行くと3割負担ではなく10割、つまり全額の支払が要求されます。自由診療ではないので消費税が上乗せされないだけということです。

 

通常の診察や薬の処方だけでも、全額となるとかなりの金額ですが、万が一、入院などとなった場合は、簡単に払える金額ではなくなってしまいます。

 

ちなみに7割部分は、お医者さんから国民健康保険へ送金され、国民健康保険の滞納部分と相殺されることになります。

 

国民健康保険を滞納してしまった際の処理の流れはこのような感じですので、やはり、家族や知人を頼るか、お金を借りるなど工面して、はやめに対処しておくべきといえます。

 

国民健康保険、滞納のデメリット

国民健康保険を滞納すると、予告もなく財産の差し押さえをされる可能性があるという不安を持ちながら生活するというデメリットがあります。しかし、それだけではなく医療費の全額をお医者さんの窓口で支払うことになるという最大のデメリットがあります。

 

国民健康保険を滞納すると、いつ自分の財産を差し押さえられるかわからないという心配が続きます。これは大きなデメリットです。

 

役所の情報収集能力はけっこう高く、過去の役所の手続から銀行口座を探し出すことも簡単にできます。口座がわかればそれを差し押さえますが、単に滞納している金額だけではなく、滞納処分費や延滞金も同時に差し押さえをされます。本来支払うべき金額以上の負担をすることになるという点もデメリットの一つと言っていいでしょう。

 

病院の待合室

 

しかし、最大のデメリットは保険証の種類が変わることです。

 

国民健康保険を滞納している人が、保険証の更新時期を迎えると普通の保険証をもらうことはできません。この際は「短期被保険者証」という有効期限が6ヶ月程度の保険証を交付されます。

 

短期被保険者証に切り替わる時期は自治体によって異なります。督促状が送付されても納めないと短期被保険者証に切り替わるところもあれば、納付期限より6ヶ月と区切っている自治体もあります。また、この短期被保険者証の有効期限も自治体によって異なり、3、4ヶ月もあれば6ヶ月の場合もあります。

 

更新の際には、役所に保険証を取りに行くことになりますが、そのつど、未納の国民健康保険について相談させられることになります。払えるものなら払いますが、それを払えないから滞納しているわけで、イライラが募る原因になり、大きなデメリットです。

 

病院に診察に行くと、毎月保険証の提示をお医者さんに求められます。その際に保険証の種類が違うのでお医者さんに国民健康保険を滞納していることが一発でばれます。

 

近くのお医者さんに通っていると、受付の人が知り合いであることも少なくないでしょう。自分が国民健康保険未納の状態であることがバレてしまうのはデメリットでしょう。

 

病院の受付

 

しかし、デメリットはこれだけでは終わりません。この状態が1年程度続くと、今度は保険証ではなく「被保険者資格証明書」という証明書が交付されます。

 

被保険者資格証明書は読んで字のごとく、保険証ではなく証明書です。単に国民健康保険の加入者であることを証明するためだけのもので、医療費負担の軽減はありません。そのため病院に行っても3割負担ではなく10割負担、つまり全額負担になるのです。

 

もちろん、あとで7割分の還付請求は可能ですが、滞納があるわけですから還付してくれるはずがありません。病院での診察料支払額がだいたい3倍以上になります。お医者さんに行きにくくなるでしょう。これが国民健康保険を滞納し続ける最大のデメリットです。

 

もう一つ忘れてならないのが延滞金の発生。延滞金の利率は、最初の1ヶ月が年2.9%。それ以降は、年9.2%と高い利率に変動してしまうのが一般的です。

 

国民健康保険の基礎知識

ここであらためて、国民健康保険についての基本的な情報を確認しましょう。

 

そもそも国民健康保険とは

社会保険制度のひとつで、病気、ケガ、出産などの場合に、加入者に医療費が支払われる制度です。病院に保険証を持っていくのは、医療費を負担してもらうためなんですね。

 

国民健康保険の運営は国ではなく、市町村で行っていますので、加入、脱退などの各種手続きは、市町村の役場で行います。

 

国民健康保険に加入できる人

国民健康保険は加入者の対象範囲が広いため、加入できないケースをあげた方がわかりやすいと思います。

 

  • サラリーマンとその家族
  • 公務員とその家族
  • 生活保護を受けている方

 

この3つのケースは国民健康保険に加入できません。

 

サラリーマンの方は組合保険や協会けんぽなどの社会保険、公務員の方は共済組合の健康保険に、それぞれ加入しているため、国民健康保険に加入する必要はありません。また生活保護を受給している方は、自己負担なしで医療を受けることができるため、国民健康保険に限らず、保険そのものの必要がありません。

 

これ以外の方はすべて、国民健康保険に加入することになります。

 

国民健康保険の保険料は世帯主が支払う

国民健康保険の保険料は世帯主に支払い義務があります。家族全員の保険料がまとめて請求される形になりますので、請求額に従って振り込みましょう。

 

進学などで子どもが家を出ている場合も同様です。同居していなくても、子どもが親の扶養を受けている間は世帯主が国民年金保険の責任を負うことになります。

 

ちなみにこの場合、子どもの保険証は、「遠隔地被保険者証」(自治体によって名称が変わることがあります)を発行してもらいます。

 

  • 世帯主(親)の国民健康保険証
  • 入学の確認がとれる書類(合格通知書、在学証明書学生証のコピーなど)
  • 印鑑

 

この3つを役所の保険課に提出して手続きをすると、発行されます。

 

子どもが経済的に自立している場合は、世帯を分けることもできます

子どもがすでに就職していて充分な経済力がある、という場合でも、同居していれば保険料の請求は世帯主に来ますし、支払い義務も世帯主にあります。

 

でも、経済的に自立しているなら、子どもの国民健康保険は子どもの責任で支払わせたい。こんな場合は、世帯分離することも可能です。役所の市民課で「世帯分離したい」と申し出ると、手続きをしてもらえます。

 

理由を聞かれることは基本的にありませんが、分離の条件は自治体によって細かく異なっているため、100%受理されるとは限りません。

 

また、世帯分離すると、納税額などが変わってくることもあります。事前にメリットとデメリットを確認することをおすすめします。

 

国民健康保険の加入者数は?

国民健康保険に加入している人は、人口全体の約27.5%だそうです。2012年の数字なので少し古いのですが、現在もだいたい同じくらいの割合ではないかと思います。

 

ちなみに、同じく2012年の統計によると、国民健康保険の加入者のうち約18.1%の方が、何らかの形で保険料を滞納しているのだとか。こちらの割合は、今はもっと増えているかもしれませんね。

 

滞納から差し押さえまでの流れ

国民健康保険を滞納したときの行政の対応について、もう一度、時系列に沿って確認しましょう。

 

保険証のデザインが変わるのかや、差し押さえの具体的な内容といった情報も、ついでに解説します。

 

督促状が郵送されてくる……滞納の翌月

国民健康保険を滞納すると、翌月の20日あたりに督促状が郵送されてきます。支払いが確認できなかったため、○月○日までに支払ってください、というのが督促状の内容です。

 

自治体によっては督促状と同時に電話や訪問を行ったり、翌月の20日を待たずに督促する自治体もある、という情報もあります。前述のように、国民健康保険は市町村単位で運営しているものですから、各自治体によって対応は細かい違いがあります。

 

この記事の情報はあくまで参考にとどめて、住んでいる自治体の対応を確認するようにしてください。

 

短期被保険者証が交付される……滞納から6ヶ月経過

国民健康保険の滞納が6ヶ月以上になると、「短期被保険者証」が郵送されてきます。

 

短期保険証は、通常の保険証と同様に3割の自己負担で医療を受けられますが、有効期限が短くなります。だいたい、3ヶ月〜6ヶ月ていどでしょうか? だいたい、というのは、有効期限も自治体によって違うのです。

 

中には1ヶ月(!)という自治体もあるようですよ。滞納分の支払いを促すためなのかもしれませんが、こうなると生活に支障が出てきますし、少しやりすぎですね。

 

保険証の形状は基本的に同じ

短期保険証になっても、保険証のデザインは通常のものとほとんど変わりません。違いは、有効期限が明記された欄の下に「短」という文字が赤字でプリントされるだけです。

 

でも、今のようにカード型になる前は、保険証はただの厚紙に印刷した形式だったため、短期保険証になると紙の色自体が違っていました。これだと目立ってしまいますし、使うのは気が重かったでしょうね。

 

被保険者資格証明書が交付される……滞納から1年以上が経過

国民健康保険の滞納が1年を超えると、「被保険者証明書」が交付されます。

 

この前の段階、つまり短期被保険者証の方は、有効期限が短いこと以外は通常の保険証でした。しかし、この被保険者証明書が届いてしまうと、保険証自体を返納することになります。

 

ただ、日本は皆保険制度を採用しているので、何かの保険に加入している必要があります。そのため、保険証の代わりに、保険に加入していることを証明する書類として、被保険者証明書が交付されるわけです。

 

ちなみに、被保険者資格証明書はカード型ではなく、ただの紙になります。

 

高額療養費の払い戻しがストップする……滞納から1年半が経過

入院や手術によって、一定額以上の医療費がかかった場合は、その分がのちに払い戻されますが、滞納が1年半以上続くと、給付が受けられなくなります。

 

つまり、急病で入院したりすると、莫大な医療費を自己負担しなければいけなくなります。

 

財産の差し押さえ……滞納から1年半以上が経過

滞納したまま1年半が過ぎると、財産の差し押さえ、という措置が取られることになります。

 

長期の滞納の他、役所からの督促や納付相談を無視し続けたり、または納付相談で「月々これくらいは支払います」と定めたにもかかわらず、それを破って支払わなかった、といった場合にも、差し押さえになる可能性があります。

 

要は、役所が「加入者に支払う意思がないらしい」と、判断した場合に、差し押さえ、という措置になるようですね。

 

とはいえ、滞納の期間も含めた、差し押さえの詳細な条件が決まっているわけではありません。差し押さえがいつ実行されるかは、各自治体の判断にゆだねられています。

 

少なくとも、滞納が1年半を超えたら、差し押さえのリスクがある、と考えておきましょう。また、差し押さえは事前に通知があります。通知がもしきたら、役所に納付相談に行くなど、何らかの行動を起こした方がいいですね。加入者が支払いの意思を示していれば、差し押さえが執行されないことも多いようです。

 

どのくらいの財産が差し押さえになるの?

基本的に、滞納している保険料分の財産が差し押さえの対象になります。ただ、給料も家財もなにもかも差し押さえられると生活が成り立たないため、差し押さえの上限が設定されています。

 

  • 手取り給与額が33万円以下の人は、給与の4分の1
  • 手取り給与が33万円以上の人は、33万円を超えた分

 

が、毎月の差し押さえ分です。これは民事執行法152条に明記されています。

 

ただ、この法律にも穴があって、口座には差し押さえの制限が適応されないことになっています。ですから、給与が口座振込みになっている方は、振り込まれた給与が全部差し押さえられるリスクがあります。

 

国民健康保険料を滞納してしまった場合の対処

記事のあとの方でくわしく述べますが、借金と違って、国民健康保険を滞納すると債務整理ができません。そのため、弁護士や法律事務所ではなく、自治体の役所で対応を相談することになります。

 

相談する際のポイントをまとめました。

 

国民健康保険の減免条件を確認する

失業、自営業の方は倒産や営業不振、または災害で生活が成り立たない、などの理由がある場合は、保険料が減免されることがあります。

 

自治体によって条件が異なりますから、役所に行く前にまず確認してみましょう。

 

役所では、国民健康保険を滞納している理由を正直に説明する

ほとんどの人は、怠慢(たいまん)で国民健康保険を払わないのではなく、払う余裕がないから滞納するわけです。これを役所で説明します。

 

言いづらいと思いますが、「国民健康保険を支払う意思はある」ことを示すためにもこれはとても大切。こちらの経済的な状況を理解してもらえるよう、ありのままを説明しましょう。給与明細や納税の証明書など、家計の状態を証明する書類を持参するといいですね。

 

減免してもらうために誇大に話すのは厳禁です! 嘘がわかると大きなトラブルになりますよ。

 

分割払いを申し出る

滞納の理由を説明したら、保険料の分割払いを提案してみましょう。

 

「支払いを少し待ってもらいたい」、「余裕ができたらすぐ払います」では、結局のところ支払いがいつになるのか不明ですから、役所もなかなか承諾しづらいと思います。

 

少額でも来月から払う、というのは、支払う意思があることですから、印象が良いですよね。

 

その際、漠然と分割で払いたい、というよりも、「滞納している国民健康保険はこれくらいですが、それを月々○○円ずつ支払いたいのですが」、、と具体的な数字を提案した方が、よいでしょう。

 

支払える目安がわかった方が、役所側も話し合いがしやすいです。役所の方でも「○○円くらいは払えませんか?」と支払額を提案するかもしれませんが、高すぎて無理だと思ったら、押し切られずに拒否してください。

 

せっかく分割払いにしたのに、高すぎて滞納してしまっては何にもなりません。また、国民健康保険だけでなく、こうした税金関係の支払いの誓約は、破るとすぐに差し押さえの対象になってしまう可能性がありますから、交渉はじっくり行いましょう。

 

交渉が平行線になったら出直してもよいと思います。2度、3度足を運んで相談するつもりでいきましょう。

 

国民健康保険は元金から支払っていく

国民健康保険を滞納した場合、支払うのは「保険料(元金)」と「延滞金」の2つになりますが、できれば元金の方から支払っていくようにしましょう。

 

延滞金は、毎月加算されますが、これは滞納している保険料の総額に年利をかけて算出されますから、元金が減らないといつまでも高い延滞金が発生してしまうことになります。ですから、もしも延滞金を優先して支払ったりすると、滞納している保険料の方はなかなか減りません。

 

これでは本末転倒ですよね。元金の優先は忘れずに交渉したいですね。

 

家族の扶養に入る

最後は、交渉のポイントではないのですが、どうしても国民健康保険やその延滞金が支払えない、支払えるめどもつかないといった場合は、家族の扶養に入るという方法もあります。

 

上で述べたように、国民健康保険の保険料は世帯主に支払い義務がありますから、被扶養者の立場になれば加入者本人の支払い義務はなくなりますし、督促がくることもなくなります。当然、差し押さえのリスクも回避されます。

 

扶養に入る条件は以下のとおりです。

 

  • 扶養者は3親等以内であること。親が子の扶養に入ることも可能です
  • 年収が130万円以下で、かつ、扶養者の年収の2分の1であること
  • 同居している必要はないが、その場合は扶養者からの援助金が自分の年収を上回っていること

 

未納が続いたら… Q&Aコーナー

国民健康保険税納税通知書の封筒

1961年に国民健康保険法が改正され、日本は国民皆保険制となりました。その国民健康保険、未納が続くとどうなるでしょうか。たとえば、、、

 

他県へ引っ越しすると未納の国民健康保険は? 結婚するとどうなる? 時効はあるの? 確定申告は?就職したら? などなど、国民健康保険滞納にまつわる様々なQ&Aを掲載します。

 

国民健康保険を未納まま、他県へ引っ越しや結婚するとバレる? 手続きのやり方は?

理由があって国民健康保険の滞納をしてしまっており、そのままの状態で他県への引っ越しや結婚が決まったという時、どのような影響があるのか気になるはずです。

 

基本的に他県への引っ越しや結婚で、これまでの未納分が消えるわけではありません。またどちらの手続きも役所を通して行うものですので、転出しても入籍をしても、役所はその後の所在地を調べることが出来ますので、必ずバレることとなります。

 

保険料は2年間、保険税は5年間の時効期間が設けられていますが、時効が成立しないように役所は未納分が少額であっても支払いを求めてくるはずですので、その請求がきた際には然るべき手続きを行わなければいけません。

 

手続きといってもそのやり方は簡単で、請求が来たら早めに役所に相談をしに行くということです。また、国民健康保険が未納という自覚があるのであれば、自ら、問い合わせを行うとよいでしょう。

 

どちらにしても、経済的な理由や病気など、国民健康保険が支払うことが出来なかった明確な理由があるような場合は、正しく状況を伝えることで、多少の減額や分割支払い、延滞金減免に応じてくれる可能性もあります。

 

放っておいても必ずバレる上に、配偶者に黙ったまま結婚してしまったような場合は、のちのちの生活に影響を与えてしまうかもしれませんので、なるべく早く解決するようにしましょう。

 

転出の手続きをしたのに…

転出の手続きを出したのに

 

ちなみに、ちゃんと支払っていて、転出の手続きを出したにも関わらず、内容が反映されない場合もあります。これは、処理日の関係で国民健康保険の異動が反映されていない可能性があります。

 

国民健康保険料滞納の時効は何年? 確定申告の申告のやり方は?

国民健康保険は会社員以外の人、つまり自営業や年金生活者あるいは退職者が加入。あるいは無職の状態となっている人が一時的に加入する保険です。

 

国民健康保険料は前年の確定申告額により各市町村が計算します。住民税と若干異なる計算方法となっています。国民健康保険料は全て自己負担となり、収入にもよりますが月数万円の保険料を納めることになります。

 

しかし、保険料が高額であるために払えないという人も少なくありません。国民健康保険を滞納してしまうと、医者にかかった際に治療費全てが自己負担(10割負担)となってしまうことになり、さらに支払いをしない状況が続くと、市町村役場から督促状が送られてきて、最終的には『財産差押え』という事態にまで発展するのは、上記のとおりです。

 

滞納処分の実施状況

滞納処分の実施状況 保険者数 全保険者に占める割合
財産調査の実施 1602 93.40%
差押えの実施 1576 91.80%
捜索の実施 837 48.80%
インターネット公売の活用 738 43.00%

出典:厚生労働省 平成 26 年度国民健康保険(市町村)の財政状況について 滞納処分の実施状況
そのほか参考サイト 国民健康保険法

 

 

国民健康保険料にも時効が存在します。保険料の場合には2年、保険税の場合では3年または5年が時効の期間となっています。ただし、現実的には市町村役場からの請求が途絶えることはありませんので、時効成立の可能性は極端に低いと言えるでしょう。

 

前述のとおり、国民健康保険料の金額を決める方法は確定申告の金額によります。申告のやり方としては、税務署での確定申告を行えば、その情報が自動的に市町村役場の税務課に送られます。よって別途市町村役場への確定申告は不要です。

 

確定申告の際、国民健康保険は控除対象になります

前の年に支払った国民健康保険は、申告すると控除対象になります。記入するのは「社会保険料控除」の欄ですね。家族の分もまとめて払っている方は、その分もすべて合算して記入してかまいません。

 

また、支払った保険料の額を証明する書類を添付する必要があります。

 

国民健康保険料を滞納した後、就職して社会保険になったら…

自営業者や無職の方の場合は、国の健康保険である国民健康保険に加入することが義務付けられています。

 

給与所得者として、民間の企業に勤めている方、あるいは公務員の方の場合は、社会保険(社保)や共済保険などに加入していますから、国民健康保険に加入する必要はないわけですが、それ以外に該当する方の場合は、すべて国民健康保険に加入することになります。

 

しかし、無職の方の場合は、収入がないということもあって、毎月かかる国民健康保険料を払えないことがあります。その場合、未納の金額がふくらんでいくわけですが、その後民間企業などに就職して社会保険になった場合、不利になるのかという点は気になるところです。

 

民間企業に就職し、国民健康保険から社会保険に変更したとしても、それまでに滞納していた国民健康保険料は支払わなければならない義務があります。

 

ですから、未納分を一括で支払わなければならないわけですが、まとまった金額が手元にないなどの理由で、すぐに支払えない場合には、分割払いができることもあります。そのためには、国民健康保険から社会保険に変更手続きをする際に、市町村役場などの国保課に相談することが必要になってきます。

 

社会保険切り替えの場合は脱退手続きが必要

社保に加入した場合

 

なお、通常、国民健康保険は年金とは違い、自動的には切り替わりません。社会保険加入後も国保税が課税されている場合は、脱退の手続きが済んでいないので、お住まいの市役所にて脱退手続きを行うことになります。

 

世帯主が国民健康保険を滞納した場合、子どもの保険はどうなる?

上で説明したように、国民健康保険の保険料は、世帯主に支払い義務があります。ということは、世帯主が保険料を滞納すると、家族も保険が受けられなくなってしまいます。

 

これは困りますよね。そこで、世帯主が国民健康保険を滞納して保険証が使えなくなった場合でも、子どもの保険証は維持されることになっています。

 

  • 高校生(就学の有無は問わない)には6ヵ月
  • 中学生以下は6ヵ月以上

 

の、短期被保険者証が交付されます。一応、世帯の経済状態によって子どもの医療がさまたげられないように、という配慮がされているわけです。

 

債務整理で、滞納した国民健康保険は免除されるの?

銀行や消費者金融からの借金が返済不能になった場合は、債務整理で借金を減額したり、場合によっては自己破産申請をして借金を棒引きにすることができます。

 

しかし国民健康保険の場合は、債務整理や自己破産をしても滞納した保険料は減額されません。「国や地方公共団体に対する債務」、つまり税金や社会保険料にかんしては、債務整理の対象にならないことが定められているためです。

 

ただ、債務整理はできませんが、役所に相談すると分割払いや、経済状態によっては多少の減額をしてくれる可能性もあるようです。

 

銀行口座の残高不足で意図せず未納の状態が続いてしまうって本当?

残高不足で滞納になるケース

 

国民健康保険の支払い方法を口座振替にしていて、払込期限日に銀行やゆうちょが残高不足で引き落としできない場合があります。そうなってしまうと、その後、口座に入金したとしても、保険料の再振替ができないため、納付書で納付する必要があります。

 

このような残高不足による滞納のケースであっても、納期限を過ぎてしまうと、督促状の発送や、延滞金の発生が考えられますので十分注意が必要です。

 

生命保険を滞納すると…

国民健康保険の場合と違い、生命保険の支払を滞納しても差押はありませんが、それ以上に生命保険の失効という大きなデメリットがあります。積み立て形式の生命保険の場合化なら大きな痛手を負うことがあります。

 

生命保険を滞納しても別に預金などの差押をされるようなことはありません。しかし、保険の効力が止まってしまうので、万が一の際に保険給付を受けることができなくなります。

 

自営業の方が、けがをした際などに備えて医療保険などに加入していることもあるでしょうが、保険料を支払っていない状況が続いていると、保険金の給付が受けられないことがあります。これでは支払い続けていた甲斐がありません。

 

また、貯金形式の積立保険と呼ばれる生命保険の場合はもっと深刻になる可能性があります。

 

この手の生命保険は、定期的にお金が積み立てられていることを前提にして保険の計画書が作成されます。積立保険の加入前に生命保険会社の人から計画書を提示され、それに納得して契約を結んでいるはずですが、途中解約の際には随分と不利な条件で払い戻しを受けたりすることになると説明を受けているはずです。

 

積立保険と呼ばれる生命保険の未納が続くと、最悪の場合保険が強制解約になります。

 

ただ単に保証がなくなるというだけではなく、当初見積もりのメリットが消滅するばかりか、掛け捨ての生命保険としては非常に割高な保険料にもかかわらず、掛け捨ての生命保険を支払っていたのと同じことになってしまうのです。

 

生命保険は最初に契約という形式をとるため、滞納すると財産の差押があるのではないかという不安を持つ人もいらっしゃいます。しかし、消費者金融のように実際にお金を借りたわけではありませんから、そのような心配はいりません。

 

しかし、保険会社では生命保険が滞納することで失効することを防ぐために、一定の条件下で契約者に対する貸し付けをしていることがあります。利率は消費者金融よりはるかに低いので、大きな支出があり生命保険の支払が苦しくなった際には、生命保険会社の人に相談してみるといいでしょう。

 

生命保険の滞納は、支払を強制されているわけではないのですが、契約が失効するという大きなデメリットがあります。この点は覚えておいた方が賢明です。