年金未納は2年間で時効?

年金生活者

 

最近は公的年金の支払を拒否する人が増加しています。将来もらえるかどうか怪しいものに対してお金を払えるかと考える人が多いのでしょう。

 

しかし、それを放置していたら年金制度が崩壊します。

 

現在、国民年金を所轄している厚労省は、ある程度の所得があるのに年金未納になっている人に対し、催告状を出すとともに悪質だと判断された場合は財産の差し押さえをしています。

 

催告状が送られたのに2年程度放置すると差し押さえの対象になると言われていますから油断できません。

 

ところで、年金未納は2年間で時効だと言われています。そのため逃げ切りができると信じている人も多いはずです。

 

しかし、催告状を送付されると時効がストップしますから、年金未納の支払義務は継続し続けるのです。しかも、延滞金として年15%程度が加算されますから、始末が悪いです。

 

時効成立の条件は?

  • 滞納を始めた日からカウントして2年が経過していること
  • その間、支払いの請求がまったくないこと

 

時効のためには、この2つの条件を満たしている必要があります。

 

支払いの請求は、訪問だけでなく、上記のように書類の郵送によるものも含まれます。請求があった場合は、それまで経過した日数はリセットされ、請求日から再び2年が経過する必要があります。

 

つまり、日数が経過しているだけでなく、行政側に年金徴収の意思が認められないことが条件になるわけですが、督促は何らかの形で定期的に来ますから、なかなか時効は成立しないでしょう。

 

とはいえ、年金業務が日本年金機構に委託される以前は、未納になっていても督促がうるさくなかったので、そのまま時効になるケースはけっこうあったようです。役所が業務を一手に行っていたため、年金の未納まで手が回らなかったのでしょうね。

 

未納が時効になるメリット、デメリット

当然のことながら、時効になった期間の保険料は、いくら高額であっても請求されることはありませんし、差し押さえ、強制徴収のリスクもありません。これがメリットでしょうか?

 

その代わり、時効になるとその期間は「未納」のままになるわけですから、国民年金の支給額に影響することになります。

 

現在設定されている月々の支給額は、保険料を満額で払った場合の額です。未納の期間があると、その分、支給額も低くなってしまうことになります。メリットよりもデメリットの方が大きそうですね。

 

後納と追納について

時効によって、ある期間が未納になってしまったとしても、後納制度を利用すれば、過去5年までさかのぼって保険料を納めることができます。

 

後納するためには、事前に申請を行い、審査に通る必要があります。もっと簡単に後納できるようにすれば、納付率も上がると思うのですが……。後納制度は、平成30年9月まで実施されることが決まっています。

 

追納は、経済的な理由から減額、または免除を受けた期間の保険料を、さかのぼって納めることです。追納は過去10年までさかのぼることができます。後納と同様、事前の申請と審査が必要になります。

 

後納、または追納で保険料を支払うと、その期間の未納は解除されますから、年金支給額のアップにつながります。

 

差し押さえについて

差し押さえの対象者は、年金の支払がない人全てではなく、所得が200万円以上ある人がターゲットだと言われています。国民年金は自営業の人が対象になっていることが多いと思いますが、確定申告書を見れば自分がターゲットになりそうかどうかはわかるはずです。

 

厚労省のような公的組織の年金未納に対する差し押さえは、消費者金融のような民間業者より手段がダイナミックです。

 

民間企業の差し押さえは、借用証などがあったとしても簡易裁判所で判決をもらわないとできません。これに対し、公的機関の差し押さえはそのような手続きなしに可能です。

 

差し押さえをする前には差し押さえ予告の通知がありますが、いつどこに差し押さえを実行するということまで予告してくれるわけではありません。

 

公的機関は銀行などに自由に照会することができますから、どの銀行に対して差し押さえをするかわかりません。事業用の口座に対して差し押さえをする可能性も否定できないのです。

 

早めに保険料の免除申請をしておこう

いろいろな事情で保険料を毎月納めていくことが難しい場合は、免除や納付猶予を申請しましょう。

 

保険料免除制度

保険料の納付額をを減額する制度で、

 

  • 全額
  • 4分の3
  • 半額
  • 4分の1

 

4種類の免除があります。どのくらい免除されるかは、加入者の所得に応じて日本年金機構が判断します。

 

免除の申請は、日本年金機構のホームページから申請書をダウンロードし、記入したのち郵送します。申請は過去2年間でさかのぼって行うことができますが、その場合は1年ごとに申請書を作成する必要があります。

 

平成29年4月時点で申請可能な期間

年度 申請が可能な期間 審査対象の前年所得
平成26年度分 平成27年3月〜27年6月 平成25年中所得
平成27年度分 平成27年7月〜28年6月 平成26年中所得
平成28年度分 平成28年7月〜29年6月 平成27年中所得
平成29年度分 平成29年7月〜30年6月 平成28年中所得

 

国民年金の1年は、7月から6月までであることに注意してください。なお、29年度分の申請は29年7月から申請することができます。

 

また、被災、失業などで収入が減った、という場合は、前年の所得が高くても特例免除を受けることができます。申請の際に、災害の被害額や失業などを証明する書類を同封してください。

 

納付猶予制度

保険料の納付を一時的にストップしておき、経済的に余裕ができたあとで、猶予期間の保険料を納める制度です。申請は、日本年金機構のホームページから申請書をダウンロードして郵送します。

 

保険料が免除されると、その分年金の支給額は減少します。猶予制度を利用した場合は、支給額には影響はありません。

 

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